「368」2022 10.21
「368」
2022 10.21

「368」
2022 10.21

 床屋の息子だから、フサフサとは限らない。力のない毛髪をカットしている時、先輩議員から携帯に電話があった。党役員の改選につき、「組織運動本部の地方組織・議員総局長を引き受けて欲しい!」と言う。私はその先輩の「踏まれても付いていきます下駄の雪」と自認しているので、どこかの居酒屋ではないが、「はい!喜んで!」と返事をしておいた。その役職は、後日判明した事だが、重責で(もちろん、必要のない、軽い役職は自民党にはないが・・・)、党本部から「役員連絡会に出席せよ!」との案内を頂く役職であった。たかだか1年前に初当選したばかりの代議士に、「役員連絡会に出席とは間違いではないですか?人違いではないですか?」と確認したところ、役員連絡会のメンバーだと言う。出席してみると、真正面には、幹事長、政調会長ら党4役、参議院議員会長・幹事長・国会対策委員長の顔も見える。衆議院議員の1期生は私だけ。身が引き締まる想いと、人の縁のありがたさを実感する。
 参議院選挙後、内閣改造、党役員の改選により、1期生からも政務官として内閣のメンバーになった者もいるため、本会議場の議席も変更となる。玉突きのように私の議席も移動した。前列2列目は変わらないが、議長席から見て、右側に移動した。両隣も変わった。1人は、金沢大学医学部卒業の外科医師であり、黒部市民病院、県立中央病院での勤務経験もある。また、県議会ではあり得ない事だが、2列目から1列目に、議長に見張られてるような席に移った議員もいる。「何かやらかしたのか?」のブラックジョークも飛び交う。「368番」の議席の歴史は、税制のプロ、衆議院議長、内閣総理大臣も座った歴史である。ちなみに、携帯電話を掛けてきた先輩議員の父親も、内閣総理大臣就任前の平成5年に、この議席の主であった。