「自治三訣」2023 11.8
「自治三訣」
2023 11.8

「自治三訣」
2023 11.8

 毎年、異常気象と言われ続ける中でも、今年は、特に酷かった。気象庁の会見を聴いて、気が付いた。「1時間40ミリで激しい雨!」、「50ミリで非常に激しい雨!!」と言っていた。県内では、100ミリを超える雨に見舞われた。線状降水帯が初めて、居座り、結果、河川、圃場、林道、森林、家屋等が被災した。県・市町村と連携し、早急な復旧・復興に取り組んでいる。災害が多発する中、今年は、関東大震災から100年となる。帝都復興を担ったのは、「大風呂敷」と評された「後藤 新平」。後藤は、生物学の原則を重視した、医師であり、行政官でもあった。その人生は、波乱に充ち、暴漢に襲われた板垣 退助を処置し、その後、政治家として、東京市長、内務大臣、外務大臣等を歴任し、また、教育者として、ボーイスカウト日本連盟初代総長、拓殖大学学長も務めた。仕事に向き合う姿勢は、「調査なくして、発言権なし!」のスタイルを貫き、変わったエピソードでは、時計の「シチズン」の命名者でもある。岩手県に日本初の公民館と言われる後藤 新平記念館がある。読売新聞の経営に際して、後藤からの資金援助に、正力 松太郎が、その恩に報いるために、建設に尽力したものである。記念館に掲げられた額に、「自治三訣」と呼ばれている文章が記されている。「人のお世話にならぬよう!人のお世話をするよう!そして、報いを求めぬよう!」と。「自助・共助・公助」の考え方は大切。しかし、「自立」と「自律」こそ同様に大切なのではないか?「自立」と「自律」があって初めて、人様のお役に立てるのではないか?後藤 新平は、時代を超えて、「自立」と「自律」を訴えているのではないか?