「刺さる」
「刺さる」という言葉を最近よく耳にする。「三省堂」によると「心に刺さる」から「心に」が省略されたようで、2015年の新語だそうだ。 私達の日常には、宣伝のため、多くの刺さるコピーが溢れている。私自身、県議会議員の頃から自らの想いを表現するために、「明日のために!未来のために!」というフレーズを使用していた。その趣旨は、「今日だけ良ければ ALL OK !」ではなく、「明日の事も大切であるし、次の世代の事も考える必要がある!」という意味だ。衆議院議員の2期目の総選挙から「-the next one-」という言葉を付け加えた。あるプロフェッショナルが、「あなたの最高の仕事は?」と問われた際に、「-the next one-!次の仕事です!」と答えた所から引用した。「現状に満足せずに、妥協せずに、貪欲に次の仕事に果敢に挑む」想いを示すためだ。 ワンフレーズは人々の心に強く訴えるには、有効な手段である。夏の参議院選挙に向けて、魅力的なワンフレーズも既に飛び交っている。受け止める方も注意が必要だ。その言葉の意味・裏付けを検証し、その言葉に踊らされる事なく、そして、そのフレーズにより思考を停止してはならない。
ワンフレーズポリティックスには危険も潜む。かつてメディアを積極的に利用した総理大臣もいたが、今日、過疎化、高齢化、少子化、人口流出が止まらずに、小学校もJAもなくなった疲弊した地域を今も守っているのは、目の敵にされていた「郵便局」という現実を忘れてはならない。想定される7月20日というゴールを目指して熱い戦いが始まっている。