「糸」
国土交通省の大臣政務官室から、国会議事堂が正面に見える。「こういう事になったんだ。」と想う。
片田舎のノンポリの高校生が、青雲の志も、特別な問題意識もなく、東京の大学の商学部に進学したものの、あるテレビ番組がきっかけで、「俺の学びたいものは、ここじゃないだろ!」と考え直し、仮面浪人となった。政治を学びたく、(政治家になりたい訳ではない)、早稲田大学に入学した。雄弁会というサークルにしがみつき、山田、岡野、粕谷、柴田、安住、伊藤、反町といった先輩方から、生き様を教えられ、訓練され、今日に至っている。雄弁会での5年間が、全ての財産で、今までどうにか生きている。ありがたい事だ。
雄弁会での幹事長ポストを争う権力闘争の総会を終えて、政治の現場を覗いてみたい想いに駆られた。富山県選出の国会議員の方に、「政治の現場を勉強させて下さい!」との手紙を書いた。どこの馬の骨ともわからない学生からのそんな手紙は、無視されるものと思っていたが、徹夜マージャン明けに、帰宅した時に電話が鳴った。「遊びに来いよ!」というものであった。全く偶然のタイミングであった。大学3,4,5年生の時代に永田町の議員会館に通い続けた。東京の議員会館でお世話になっているので、高岡市昭和町の地元事務所に挨拶にお邪魔した。後に、県議会議員、市長、参議院議員となる方にもお会いした。
政務官室から、国会議事堂を見てみる。綿貫 民輔先生は、建設大臣として、この建物に入られ、堂故 茂先生は、国土交通副大臣として、執務に当たられた。偶然か、必然かわからないが、「縁」のありがたさを痛感している。偶然か、必然かわからないが、「会うべき人に出会った」のかわからないが、おかげ様である事は間違いない。