「作業と仕事」2025 5.7
「作業と仕事」
2025 5.7

「作業と仕事」
2025 5.7

「作業と仕事」

 マックス・ヴェーバーは、「職業としての政治」の中で、こう述べている。「政治とは、情熱と判断力の2つを駆使しながら、堅い板に力を込めて、じわっ、じわっと穴をくり貫いていく作業である。」と。上から目線の「飛び道具」は通用しない。仕事を完遂するには、日々の努力と知恵が必要だ。正面玄関で正々堂々と訴え続ける事が、結局は、最短距離となる。

 竹下 登元総理は、「政治はカレンダーだわな!」と言っておられたという。4月から新年度がスタートし、8月末には、概算要求として各省庁が来年度予算の要求項目・額を財務省の主計局に提出し、9月から、主計官を中心に約3か月間の査定が始まり、12月に、復活折衝を経て、予算案が閣議決定される。そして、1月に通常国会が召集され、政府・与党は、年度内に予算成立を目論む。地元の予算を獲得すべく、各自治体、議会、期成同盟会等は、タイミングを計り、出先機関や霞が関の本省に、年に1度、要請活動を行う。そんなところがルーティーンといったところか。

 5月2日、第2選挙区の県議の方々と、道路・河川・海岸・砂防等の要望を行うため、新潟市の国土交通省北陸地方整備局に出向いた。ルーティーンは、基本ではあるが、所詮は作業に過ぎない。どうしても、その事業の新規採択が必要不可欠であり、その事業を予定以上にスピードアップするためには、新しい知恵や新しい味方が必要である。 「要求なき所に査定なし!」 年に1度ではなく、様々な理由を付けて、何度も要請を重ねる。「新年度になりましたので、当初予算のお礼と補正予算が今後、編成されるならば、〇✕事業を念頭に!」、「概算要求の各省庁の取りまとめの前に来ました!」と。こうした行動は、見える人には見えるが、見えない人には見えない。繰り返しの作業が、良き理解者を、増やす事となり、その結果、とんでもない神様が降臨する事もある。そして、「0→2→5.5→5.7→6」となる事もある。地道な活動だけが成果を産み出す。繰り返しの作業が神様を呼び込み、大仕事に化ける事もある。