「スイカ割り」
スイカ割りは、夏の風物詩。しかし、少子化のためか、食べ物を粗末にするなという事か、最近あまり見掛けなくなった。目隠しをして、グルグル回されて、方向感覚が鈍った状況で、目標のスイカに向かって歩き出す。私はあまり得意ではなく、いつも、地球を叩きつけていた。スイカに向かって、真っすぐに歩いているつもりでも、少しずつズレていって、歩けば歩く程、スイカから離れていく。最初は、1mで30cmしかズレていない。しかし、このペースでズレると10mで3m、スイカ割りでは、あり得ないが100mで30mズレる事になる。本人が正しく、真っすぐに歩いていると思い込んでいるだけに、余計にタチが悪い。
県議会議員に初当選したのは、平成11年。当時、インターネットで検索する事は、そんなに普及しておらず、専ら、議会事務局の調査課に具体的な資料を求めるアナログな時代であった。今日、便利な時代となり、key wordを打ち込み、検索すると、高速で、大量に情報を収集出来る。プリントアウトすると、ヤギでも食べきれない位の情報が集まる。ありがたい事だ。更に、コンピューターは賢く、繰り返し、検索する事で、類似した、関連した項目がドンドン、pick upされる。自分の考えるパターン、嗜好性が読み取られ、記憶され、勝手に類似項目を、画面に映し出してくれる。ありがたい事だ。しかし、踏み留まって考えてみる。最初の考えの一歩が、スイカ割りのようにズレていると、果てしなくズレ続けるという事になる。まずは、「自分の考えは正しいのか?」と自分自身を疑う事が大事であり、それが、私の仕事の流儀。