「全て正解?」2024 11.26
「全て正解?」
2024 11.26

「全て正解?」
2024 11.26

「全て正解?」

 補正予算等を審議する臨時国会の前に、党税制調査会がスタートした。政治カレンダーでは、12月、師走は、「税制改正」、「新年度予算編成」が、ルーティンとして日程にあがってくる。衆議院総選挙の結果は、与党の過半数割れという有権者の「政治とカネ」に対する厳しい審判であった。その現実により、政府・与党にとって政治日程がより綱渡りになり、組み合わせが複雑になり、内容においても、難しい結論が要求される事になる。

 「税は政なり」という言葉がある。日本史では、「租庸調」を教えている。世界史では、権力者の恣意的な税の過酷な徴収が、議会を産んだと記載されている。まさしく、「税は生なり」でもある。 コスト・プッシュ・インフレが名目賃金を上回り、実質賃金が上昇しない中、どのようにして、「手取り額」、「可処分所得」を増やし、消費行動を、需要を喚起させ、デマンド・プル・インフレに転換させるかが経済再生に向けての大きな課題である。 税における「103万円の壁」の引き上げは、理解出来る。一方で「社会保険料における『106万・130万の壁』をどうするのか?」も、税と併せて整合性を図る必要がある。また、「財源をどこに求めるのか?」、「税収減をどう補うのか?」を考える事は、大人の責任ある態度でもある。全ての問題提起が正しいと考えられる中、「現時点」での結論、正解を示す時が迫ってきた。