「正言は反のごとし-こんな本を読んできた②-」2024 6.13
「正言は反のごとし-こんな本を読んできた②-」2024 6.13

「正言は反のごとし-こんな本を読んできた②-」2024 6.13

「正言は反のごとし-こんな本を読んできた②-」

 東京スカイツリーが夕陽に染まる頃、部活動を終え、家路に就く中学生と入れ替わるように、校舎に吸い込まれていく人々がいる。年齢も国籍もバラバラな夜間中学で学ぶ生徒たちである。「いじめ」や「引き込もり」で不登校となった10代の若者。戦後の混乱期に、義務教育を受ける事が出来なかった高齢者。国内紛争から逃れ、難民認定を受けた外国人。1人1人の事情は異なるが、全員が夜間中学で学ぶ生徒である。県議会議員の時、足立区立第4中学校を視察した。全ての生徒が、失われた時間と得る事が出来なかった教育機会を取り戻すために、真剣に学んでいる。そして、先生も真剣に応える。目頭が熱くなり、心が震えた。「学校とは何か?義務教育とは何か?」を考えさせられた。

 佐高 信が著した「正言は反のごとし」で、戦後、中学校が義務教育となった中で、法律違反であり、教育委員会から閉鎖を命じられた夜間中学でしか学べなかった児童と、熱意のある教師を現役の文部大臣である松村 謙三が訪ね、慈愛に満ちた言葉で子供達に語り掛けた記述がある。「政治と行政の在り方」を考えさせられた。