「伝家の宝刀」2023 4.24
「伝家の宝刀」
2023 4.24

「伝家の宝刀」
2023 4.24

 自民党富山県連の幹事長を務めていた頃の話。公示日・投票日が確定した解散・総選挙を目前に控え、全国幹事長会議が党本部で開催された。長年の優秀党組織である富山県連の幹事長として、「ガンバロー!」に指名されていた。 当時の政治情勢は、東京都知事に就任した「小池タイフーン」が政界再編に、どう突っ込んでくるかに注目が集っていた。 結果として、「排除します!」の軽率な一言で自滅する事になるのだが、「民主党」は瓦解し、「希望の党」、「枝野新党」も結成された。 幹事長会議は、「小池タイフーン」の絶頂期、安倍政権にとって最大のアゲインストの時に行われた。幹事長会議の終了後に、昼食会が予定通り開かれるという。一刻も早く、富山に戻り、選挙準備に取り掛かる必要もあり、昼食会の開催に「悠長だなー。自民党は大丈夫か?」とも考えて、予め、欠席で返事をしておいた。 党本部から『「ガンバロー!」をしてもらったので、出席をしてもらわないと困る!』と言われ、泣く泣く出席した。受付を済ませ、メインテーブルに案内された。数分後、強烈なオーラとともに、安倍総理・総裁が入室され、私の隣に座られた。しばしの懇談の後、安倍総理は各テーブルをまわられ、全国の幹事長1人1人に、頭を下げておられた。昼食会に出席していた他の国会議員は、自席を離れず、和やかに(?)談笑している。 「あー!こうゆう事か!」 ストンと落ちた。 「自らの責任で、衆議院を解散し、総選挙に持ち込んだ以上、負けるわけにはいかない! それが国家のためだ!」という気迫を放っていた。 唯一の内閣総理大臣という責務。 日本の明日と未来を背負う気概。すさまじい気迫を見た想いであり、圧倒的な存在感であった。