「ダブルブッキング」2023 3.27
「ダブルブッキング」
2023 3.27

「ダブルブッキング」
2023 3.27

 政府・与党にとって、通常国会の最優先課題は、予算の年度内成立であり、提出法案の成立である。予算案は、衆議院において、2月28日に可決され、参議院に送付された。今、参議院では、総理大臣、閣僚出席の下、予算案の審議が行われている。審議の過程で、「出席を求められない」大臣も出てくる。 そこで、国会対策委員会の出番となる。「予算関連法案」、「日切れ法案」の衆議院の早期通過を狙って、「農林水産」、「厚生労働」等の各常任委員会の「店開き」が行われ、法案審議がスタートする。参議院での予算審議、公務・政務の分刻みのスケジュールの合間を縫うように、大臣出席の下、常任委員会の開会となる。鉄道のダイヤを編成するような職人技の芸術品と感嘆する他はない。

 起こり得る事が、起こるべくして、起こった。農林水産、厚生労働委員会の日程が、開催日だけでなく、スタート時間が、ドンピシャリのダブルブッキング。しかも、法案の採決予定時刻は、僅か10分の差しかない。予定通り進行すれば、移動が可能だが、政治にハプニングは付きもの。何が起こるかわからない。「差し換え」を探すしかない。しかし、同期の全員は委員会に拘束されている。 一晩明けた。 「あの先輩に頼むしかない! ダメならば、イチかバチか、スケジュールを信用し、祈るしかない!そして、走るしかない!」。 朝一番に、先輩事務所に、「差し換え」を頼んだ。「差し換え」を先輩に頼む事は、異例であり、失礼でもある。それは理解している。しかし、「10分間」のリスクは避けたい。先輩議員から快諾のメールが入った。5期生の「橘 慶一郎」先生が「救いの神様」となった3月15日であった。