「じぱんぐ-②-」2023 1.23
「じぱんぐ-②-」
2023 1.23

「じぱんぐ-②-」
2023 1.23

 東北宮城で生まれ育った「安住」さんが、初めて「外国人」を見たのは、子供の頃の家族旅行での東京の地下鉄の中だった。思わず「外国人」を指差したところ、父親に頬を強く引っ叩かれたそうだ。地方で生活する者にとって「外国人」は、めったにお目にかかれない、昭和40年代であった。
 今日、都会、地方を問わず、人種・国籍・性別・世代を問わず、外国の人々が、働き、学び、生活している。以前、「外国人集住都市会議」の勉強会に出席した。製造業が盛んな地方都市の首長が発言した。「日系ブラジル人家族が多く住む地域の小学校では、1クラスの40%が日系ブラジル人のため、日本語を覚えないし、覚える必要もない。その児童の将来も心配だし、1つのエリアが日本人と混住せずに、日系ブラジル人街となっている事も考えるべき課題である。」と。そのような地方都市が全国各地にある。住民に最も身近な行政の責任者として、新しい難問の解決に頭を悩ませている。
 先日、政務調査会の外国人労働者等特別委員会が開催された。笹川 博義事務局長に発言を求めた。「外国人労働者については、『経済界を中心に、国内の人口減少、少子高齢化が進行し続け、労働力不足が拡大する中で、外国人は貴重な戦力として、必要不可欠な存在である!』という主張は理解出来る。一方で、宗教、文化、習慣の異なる外国人が隣人として生活する中で、『治安は大丈夫か?』、『義務教育の現場は対応可能なのか?』、『年金、医療、介護、福祉といった社会保障制度はどうするのか?』等を不安視する事も当然である。政治が今後の日本の在り方、在るべき姿を提示し、方向付けする責任があるのではないか!」と。
 しばらくして、外国人労働者等特別委員会の事務局次長に指名された。